epilogue: REMEMBER ME.


 片翼の孔雀は、その日、ようやく空を飛んだ。獅子の追いつけない程、遠く、高く。



 銀色の風が長い嘘を掠う。青年の短い物語に幕が降り、後に残るものはささやかな真実のみ。二人だけが、それを知っている。